さて、今回は社員研修2日目編となります。
MITTAN展や来年のS Sの展示会出張などが重なっていて中々更新できずにいましたが、
ようやく今回完結いたします。
今回の内容はズバリ『市松』工房訪問でございます。
前日、箱根温泉での宴でハメを外してしまった自分は、まだ日本酒が消え去りきれていませんでしたが、1リットルくらい水飲んで、
いざ、工房へ向け出発です!
一晩お世話になった箱根の山を下り、
東へと向かいます。
箱根は2回目でしたが今回も最高でした。
途中では、こんな風景も。
時間がないので、助手席から連写。
そうこうしている内に工房へ到着。
全員揃っての訪問は中々機会がないので、
今日は改めて『市松』と向き合い、
原点回帰をテーマに一日しっかり学ばせて頂きたいと思います。
やはり、この地へ来ると普段とは違う緊張感を感じます。
ベルーリアの始まりから今に至るまで、
『市松』は常に共にしてきました。
作業場には普段から使い込まれた道具が並びます。
『市松』は全て、この様な地金から鍛造で作られていて、一切型は使いません。
全て、手作業のみで成形し完成に至ります。
バングルはこの様な板状の地金から作られます。
ひたすら繰り返し金槌で打ち込まれた地金は、
次第に硬度を高め、元より比較にならないくらい硬く頑丈さを極めます。
金槌で打ち込まれ鍛えられた地金は、
火を浴びて真っ赤に染まり、
一気に水で冷却される事で、
硬さの中にもバネ感が生まれ、
長年愛用できる耐久性が、
金属の性質から引き出されます。
この様に、はじめは一本の地金だったものが、
職人の手の中で形を変え、ひとつひとつになっていきます。
やっぱカッコいい!
やっぱりいいです!『市松』
見た目だけでなく、作りのことを知ることで、
さらに価値が上がると思います。
この感じをまた店頭で皆さんにお伝えしたいと改めて思いました。
ただ今回はこれだけでは終わりませんでした。
更なるスペシャルアイテムが待っていたのです。
それは長年ロングセラーである定番品に新たに加わることになった新作アイテムでございます。
その仕上がりまでの様子も見せていただけることになりました。
その新作というのは『市松』がつくるネイティブアクセサリーでした。
鍛造で作れる『市松』だからこそ、表現できるアクセサリーなのです。
これには全員前のめりで見入ってましたね。
これまでの定番ものの素晴らしさとは、
また異なる素晴らしい技法でした。
こちらの道具がポイントとなります。
『タガネ』
このタガネも職人自ら微調整を加え手作りした道具だそうです。
タガネを少しずつコツコツと点打ちしていき、
点を重ね線にするという、なんとも手間の掛かる丁寧な仕事でした。
通常インディアンジュエリーは型押しや彫りですが、『市松』はタガネを用い鍛造で作られます。
ビフォーアフター
これ凄いですよね!
最初の状態と比較するとこの通り
実際やらせて貰うと、その神業レベルを実感します。
新作のネイティブシリーズはバングルだけではなくリングもありました。
コテコテではないので定番シリーズと合わせても絶対良いですよね。
そんな中仕上げられたものがコチラ。
型押しではないから、この立体的なデザイン。
溝の部分だけ黒染めされコントラストが付けられ完成です。
このオーラ…(感動)
フェザーモチーフ以外にはネジリタイプもございます。
勿論、こちらのネジリもすべて手作業のもと作られています。
これらが出来上がるまでの一部始終を目の前で見させて頂き、ひとつひとつに手間を惜しまず丁寧に生み出す職人の姿を全員が、その目に焼き付けた日でした。
分かってはいたつもりでしたが、
今回改めて感じました。
消費されていくものとは違い、
次の代へと受け継ぎたいもの
理由をもってこれがいい!と確信して日々身に付ける『市松』は装飾品という価値を超えていると実感しました。
作り手から伝え手、そして使い手へと手渡しで
繋がる『市松』の魅力を改めて自分の言葉で伝えていきたいと強く思えた研修となりました。
新作は鎌倉店だけでなく、高崎店でもご覧いただけますので、
是非、お手に取ってみて下さい。
高崎店 マサ